夏休み総括(1) 過去形と未来形は早めに教えるべき

英会話サイモンズを開校して初めての夏休みが終わりました。
目が回るほど忙しかったのでウェブサイトの更新もできずにいましたが、いろんな収穫を得ることができました。備忘録もかねてブログに書いておこうと思います。

まずはレッスンに関することを3点ほど書くことにします。

夏休みの総括ーレッスン編その1は、「過去形と未来形は早めに教えるべき」です。

一般には現在形だけのレッスンが120回も続く。

この夏、現在形を使った会話に慣れてきた子どもたちには、思い切って過去形と未来形を教え始めました。過去形と未来形が少し分かるだけで、夏休みのいろいろな出来事についてサイモンと楽しく話すことができると考えたからです。上々の結果だったと思います。

この夏休みに過去形や未来形を練習した子どもたちの中には、英語を始めてまだ4ヶ月の小学生も含まれます。このような初心者に過去形や未来形を教えるというのは、日本における英語教育の常識からは相当に早いペースです。

なぜなら、一般的には過去形や未来形を、週1回の英会話教室では4年目に、英語が週4回ある中学校では中1の終わりから中2にかけて学ぶからです。過去形や未来形を学び始めるまでに120回くらいのレッスンが必要とされている計算になります。そして、この間は基本的に現在形ばかりを学びます。

過去形や未来形が分かると、夏休みについて楽しく話せる。

ところが、現在形を使って言えるのは、「私は名古屋に住んでいます」とか「私はスイカが好きです。」というような現在の状態か、「よく焼肉を食べます」とか「毎年夏休みには大阪に行きます」というような現在の習慣に限られます。

この夏休みにしたことや、しようとしていることを伝えることはできません。たとえば、「昨日焼肉を食べました」とか「先週大阪に行きました」と言う場合には過去形を、「今夜は焼肉を食べます}とか「明日大阪に行きます」と言う場合には未来形を使わなければなりません。

夏休みの特別な出来事というのは、子どもたちにとって話しやすい話題です。ただし、この夏休みのワクワクやドキドキを具体的に話すためには、やはり過去形や未来形を少し知っている必要があるのです。

基本英文を練習したら、すぐに使ってみる。

実験的な意味合いもあったので、やったのは最低限のことだけです。以下のような2枚の基本英文の暗唱シートを、いつものように日本語だけを見て60秒で言えるように練習させました。

説明は必要最小限にとどめ、まずは”I play, I played, I’m going to play”や”I eat, I ate, I’m going to eat”という動詞までの部分を口になじませ、それからフルセンテンスでの暗唱へと進みます。

現在形・過去形・未来形の基本英文シート(1)

わたしは友だちと遊びます。
I play with my friends.
わたしは友だちと遊びました。
I played with my friends.
わたしは友だちと遊ぶつもりです。
I’m going to play with my friends.
わたしはABCイブニングニュースを見ます。
I watch ABC Evening News.
わたしはABCイブニングニュースを見ました。
I watched ABC Evening News.
わたしはABCイブニングニュースを見るつもりです。
I’m going to watch ABC Evening News.
わたしはデニーズでピザを食べます。
I eat pizza at Denny’s.
わたしはデニーズでピザを食べました。
I ate pizza at Denny’s.
わたしはデニーズでピザを食べるつもりです。
I’m going to eat pizza at Denny’s.
わたしは公園へ行きます。
I go to the park.
わたしは公園へ行きました。
I went to the park.
わたしは公園へ行くつもりです。
I’m going to go to the park.

 

現在形・過去形・未来形の基本英文シート(2)

わたしは2時間勉強します。
I study for two hours.
わたしは2時間勉強しました。
I studied for two hours.
わたしは2時間勉強するつもりです。
I’m going to study for two hours.
わたしは(わたしの)部屋をそうじします。
I clean my room.
わたしは(わたしの)部屋をそうじしました。
I cleaned my room.
わたしは(わたしの)部屋をそうじするつもりです。
I’m going to clean my room.
わたしは午前中に宿題をします。
I do my homework in the morning.
わたしは午前中に宿題をしました。
I did my homework in the morning.
わたしは午前中に宿題をするつもりです。
I’m going to do my homework in the morning.
わたしは7時に起きます。
I get up at 7:00.
わたしは8時に起きました。
I got up at 8:00.
わたしは6時15分に起きるつもりです。
I’m going to get up at 6:15.

そして、60秒以内での暗唱に合格していても、していなくても、とにかくマンツーマン英会話の中で過去形や未来形を含んだやり取りを体験させました。「まだ疑問文はやってないけど、”Do you —?”なら普段のこと、”Did you —?”なら過去のこと、”Are you going to —?”ならこれからのことを聞かれているからね。まあ少し分かれば大丈夫だよ、頑張ってね。」という感じで、とりあえず使ってみさせるのです。

必要なタイミングで必要な英語を与えればうまくいく。

この試みにはかなり手ごたえを感じました。

もちろん、子どもたちは最初はうまく言い分けることができません。が、そんな時でも、

You mean, “You went to USJ” or “You are going to go to USJ”?
(それはUSJに行ったってことかな、それとも行くつもりってことかな?)

とサイモンが確認を入れると、”I’m going to go to USJ.”と正しく言うことができたりするのです。

それができれば、「どんなアトラクションに乗るつもり?」などと問いかけることによって、”I’m going to ride a roller coaster.”という英文も手助けすれば十分に使えるようになります。これは未来形の例ですが、過去形の導入も同じようにうまくいきました。

やはり、子どもたちが話したがっていること、楽しく話せることに合わせて、必要な英語をどんどん与えていくべきだと思います。

使いながら身につけるのに適したカリキュラムを。

日本では「どんな英語をどんな順序で教えるのか」について、学校の英語の教科書が基準となっています。実用的なイメージのある英検やNHKラジオ講座、それから多くの子ども向け英会話教材でさえ、学校の英語の教科書に合わせた配列になっています。

けれども学校の教科書は英語を体系的に説明するという点では優れているのですが、「英語を使いながら身につけていく」という発想で作られたものではありません。使用頻度が高いにもかかわらず過去形や未来形を約120回ものレッスンを終えるまで全く教えないのは、「子どもたちが使いやすい英語から優先的に教えていくべき」という発想がないからです。

一方、私たち英会話サイモンズは、「英語を使いながら身につけていく」というスタイルです。そのためにマンツーマン英会話&個別指導という独自のシステムを採用しています。であるならば、このシステムのメリットを最大限に生かせる学習項目の配列をやはり考えなければならないと改めて感じました。

今回の過去形や未来形のほかにも、通常は中2で習うwant to 「~したい」やhave to 「~しなければならない」、中3で習う現在完了などは、ごく基本的なことだけは早めに教えてしまえばいいと考えています。

夏休み総括(1)は以上です。