夏休み総括(2) 成果が上がる英語の発音指導

夏休みの総括、レッスン編その2は発音についてです。

この夏休みにも保護者の方から「子どもの発音が良くなりました!」というお声をいただきました。きちんとした英語の発音を身につけてほしい。これは多くの保護者が望まれていることです。この部分で成果を実感いただけていることは、私たちにとっても嬉しいことです。

夏休み中のレッスンを通して、多くの子どもたちに共通する改善点など、新たに気づいたこともありました。夏休みの総括というよりは、私たちが普段からやっている発音指導のご紹介になるのですが、発音について少しまとめておこうと思います。

まずは英語らしい発音を身につけましょう。

お子さんに「英語を使えるようになってほしい」と望まれるのであれば、英語らしい発音を身につけることは最優先で取り組むべきことの一つです。アルファベットが読めても、100までの数字が英語で言えても、それが英語らしい発音になっていなければ意味はありません。おかしな発音が定着してしまう恐れもあります。また、英単語のスペルが書けるよりも、それを英語らしく発音できるようにすることを優先すべきです。

日本ではなかなか英語を使う機会がないので、自分の発音がどのくらい通じるのかを意識しないまま英語を学んでしまいがちです。また、ペーパーテストに気を取られて、発音の練習を疎かにしがちです。そして、いざ英語を話す時になって、自分の発音があまりにも通じないことに愕然とするのです。もちろん、その時点から発音を身につけることはできますが、最初からきちんと身につける方が良いことは言うまでもありません。

しかも、英語らしい発音を身につけるにつれて、英語を音で記憶することがどんどん簡単になります。発音練習は、英語学習を効率的に進めるためにも欠かせません。

聞き流すだけではダメです。

巷には「英語のシャワーを浴びる」とか、「聞くだけで話せるようになる」とか、そういう宣伝文句が溢れかえっています。「とにかく英語を聞いてさえいれば効果があるんだ」と安心したくなりますが、実際には「聞くだけ」では効果はほとんどありません。これは私たちがかつての指導経験から得た教訓ですし、科学的な根拠も示されている事実です。

専門家によれば、脳に言葉として蓄積されるのは「耳で聞いたことがあり、かつ自分の口で作り出したことのある音だけ」なのだそうです。これは脳のウェルニッケ野とブローカ野という二つの部分の働きによるらしいのですが、ともかく英語をいくら耳にしていても、口に出して練習しなければ無意味です。

まずは、音読や発音練習を通して、口に動かし方とともに正しい英語の音を記憶することが大切です。そうやっていわば英語の音のデータベースを脳に作り上げるのです。もちろん、カタカナ発音など自己流の読み方をして、間違った音を刷り込んではいけません。そんなデータベースでは、英語を聞いたり話したりする時には使い物にならないからです。

サイモンズの発音指導は、人とグーグル先生で。

さて、英会話教室だからといって、あるいはネイティブスピーカーの授業だからといって、英語らしい発音が自然に身につくわけではありません。考えてみれば単純なことなのですが、発音の習得に必要なのは次の2つの機会をきちんと確保することです。

1.発音の仕方を習う。
2.できるまで練習する。

教室に通おうと、個人で練習しようと、どんな教材を使おうと、この2つの機会があれば発音は上達しますし、なければ上達しません。

レッスンでこの2つの機会を確保しようとすると、クリアすべき問題は次の2つです。
1.必要なアドバイスは一人ひとり異なる。
2.一人の練習にずっと付き合うのは無理。

多くの教室で発音指導がしっかりできていないのは、この2つを解決できないからです。

英会話サイモンズではこの2つの機会を、一人一台のiPod Touchを教室に用意することで解決しています。そして、Googleの音声認識機能を使って、子どもたちが自分で発音をチェックできるようにしているのです。グーグル先生と呼んだりしていますが、人とグーグル先生で発音指導を以下のように分担しています。

1.必要なアドバイスは一人ひとり異なる。←人が担当。
2.一人の練習にずっと付き合うのは無理。←グーグル先生が担当

教室でも家庭でも楽しく発音練習ができます。

私たちがこの方法で発音指導を始めてから、もう4年以上になります。同じような方法で子どもたちを相手に発音指導をしている教室は聞いたことがありませんが、今後は一般的な方法になるかもしれません。以前に試みたどんな発音指導よりも効果が上がるからです。

この方法のメリットは単に時間的、物理的な面だけではありません。むしろ心理的なメリットの方が大きいと思います。生徒の発音のミスを指摘するのは、指導者にとって気を遣う場面です。しかも何十回も口に出さないとマスターできない発音は珍しくないのですが、それを対面で指導すると心理的な限界が先に来てしまいます。生徒が自信を失い、英語を口に出すことに消極的になってしまう恐れもあります。

この点、グーグル先生は何度でも淡々と判定してくれます。そして、不思議なことに子どもたちはグーグル先生の判定には素直なのです。ゲーム感覚で何度も何度も自分の発音を試します。グーグル先生は淡々と音声認識しているだけなのですが、子どもたちは意図通りに認識されると「やった!」という感じでとても喜びます。この間、指導者は一人ずつにアドバイスを与えて回ります。

もう一つのメリットは、家庭でも発音練習ができるという点です。iPod Touch以外にも、スマートフォンやタブレット端末、あるいはマイク付のパソコンでも同じようにできます。この夏休みにも、「親もいっしょになって練習してみました」とか「子どもに発音の仕方を教えてもらいました」という話を聞きました。やってみるとなかなか楽しく、大人でもムキになったりすると思います。

いくつかの練習課題を挙げておきます。

Google検索の設定で音声検索を”English”にして、ご自身の発音がきちんと認識されるかを、以下の英単語で一つずつやってみてください。

まず、体験レッスン時に使っている発音シートからです。

ごく簡単な英単語がほとんどですが、体験レッスン時に全部クリアできる子どもは経験者を含めても7~8人に1人といったところだと思います。ほとんど出ない子どももいます。けれども、きちんと指導すれば早い子ならその日のうちに、ほとんどの子は2~3ヶ月でできるようになります。

A / B / C
1(one) / 2(two) / 3(three)
red / blue / yellow
dog / cat / bird
right / light
wrong / long
red / led
read / lead

上に挙げているL音とR音の区別は語頭のパターンですが、語中や語尾に来る場合も重要です。特に語尾にくるLは苦手な子どもが多いです。

pray / play
fire / file
war / wall
wired / wild

区別が必要な子音の例をいくつか挙げます。

c / she
right / light
sing / thing
very / berry

区別が必要な母音の例をいくつか挙げます。

leave / live
run / ran
cold / called
heard / hard

発音をマスターすべき英単語のリストアップを

これまでの指導経験の中で、いろいろなノウハウを蓄積してきました。

たとえば、日本人が苦手だとされるRの音は、うしろに口の開きが小さい母音が来る場合ほど難しいので、rightの発音ができないのにreadの発音ができるケースはほとんどありません。難易度は right = wrong < red < read の順で高くなります。当然、易しい方から練習するのが効率的です。

今までに得たノウハウを元にして、「まず最初にマスターすべき100単語の発音」みたいなものをまとめたいなあと思っています。

夏休み総括 レッスン編その2は以上です。