会員向けレター 2015年末

昨年の今ごろ「会員向けレター2014年末」を書いてから、あっという間に一年が経ちました。会員の皆さまに今年の取り組みをご報告する「会員向けレター 2015年末」というメールを書きましたので、とりあえず以下に転載させていただきます。

教室としては外国人スタッフを1名増やし、順調に生徒数も増え、おかげさまで忙しい毎日を送っております。教室の様子をこまめにウェブサイトでお伝えしたいと思っておりますが、とにかくレッスン優先で動いており、なかなか時間が取れません。さすがに「2年目を迎えます」というトップページはマズイだろうと反省しております(2016年3月から3年目に入りますので)。

 

英会話サイモンズ
保護者の皆さまへ

いつもお世話になっております。
英会話サイモンズです。

先日、マンツーマン動画のアップロード作業をしていたサイモンが、「今までに1200本くらい撮ったね」と言っていました。昨年10月に動画公開を始めて以来の累計です。ずらりと並んだサムネイル画像見ると、子どもたちの顔、顔、顔で、なかなか壮観です。ご家庭向けに始めたサービスなのですが、私たちにとっても貴重な資料です。

記録を確認したところ、開校以来のマンツーマン英会話の累計は5千回を超えました。また、ざっと計算してみたところ、日本人講師が担当している個別練習では、復習を含めて8千回近くの暗唱例文の合格を出したことになります。時間を測って「合格!頑張ったね!」が8千回です。

いつもお伝えしていることですが、英語を話せるようになるには次の2つが欠かせません。

すなわち、(1)基本英文をサッと口に出せるまで練習すること、(2)それを外国人との会話の中で実際に使ってみることです。英語習得の核となるこの2つに集中できることが、他の教室にはない英会話サイモンズの強みであり、また教室としての成長の源でもあります。

2015年末のご報告にあたり、まずは、私たちにこういう指導のチャンスを与えてくださっている保護者の皆さま、ならびに子どもたちに心より感謝を申し上げます。本当にありがとうございます。
2年目のサイモンズは新たなチャレンジがたくさんできました。そのおかげで、昨年と比べると教室としてもさらに進歩できたと思います。以下に今年の取り組みを少しご紹介させていただきます。

◆今年の取り組みを振り返って

1.初学者向けの基本英文500

現在、「初学者向けの基本英文500」という教材をまとめており、小学生の多くはこれに取り組んでいます。自分や身の回りのことについて話すのに、とりあえず身につけるべき基本英文です。
初学者向けといってもそう簡単ではありません。

「500くらいの基本英文をランダム順でもサッと口に出せること」。これを小学生のひとまずの目標だと考えて取り組んでいますが、すでに成果はかなり上がっており、例えばマンツーマン英会話の時に、簡単な過去形を使える小学生はずいぶんと増えました。

ちなみに私たちの経験から言えば、5年近くの英会話スクール経験があっても、ほとんどの小学生は過去形が使えません。それどころか、きちんと言える英文が5種類以下というケースもよくあります。

この基本英文集は3月には完成する見込みです。来年は、「500の基本英文をランダム順でもサッと口に出せる」という小学生も増えてくるでしょう。もちろん流暢に話せるわけではないですが、自分の力で英文を組み立てるということが、少しずつできるようになると思います。楽しみです。

2.音読本

音読用の教材として次の2冊を加えました。中学英文法がある程度カバーできている小学生、および中高生が取り組んでいます。

My Father’s Dragon 「エルマーの冒険」 (総単語数:約7,300語)
Roman Holiday 「ローマの休日」 (総単語数:約10,000語)

Harry The Dirty Dog(総単語数:約460語)などの絵本に比べると総単語数がぐんと増えます。ちなみに、「ローマの休日」の10,000語というのは、中学の教科書(ニューホライズン)の3年間分の文章量(総単語数)に相当します。

この2冊は、私たちがいろいろ探した中でも、子どもたちが楽しく取り組めると思える貴重な本です。ストーリーも面白く、印象的なセリフもあります。付属や別売の朗読CDのクオリティも高いです。さらに、「エルマーの冒険」には続編があり、「ローマの休日」には映画がある点も、語学教材として優れていると思います。

小学生でも日本語版を読んでいれば簡単に理解できる箇所もたくさんあります。その一方で英語が得意な高校生でも初見では理解できない部分もあるでしょう。そこで「エルマーの冒険」は日本語で先に読ませ、「ローマの休日」は日英対訳式のものを使用しています。そして単に通読して終わりではなく、英文を見ずに再現できる部分を少しずつ増やすことを目標に、何度も音読するよう指示しています。

3.多読用の辞典

音読とは別に、多読系の学習として、何人かの小学生が以下の子ども向けの百科事典を読み進めています。動物・恐竜・宇宙などの中から自分の好きなテーマの本を選んでもらいました。子どもたちが自由に拾い読みするのに任せつつ、部分的にはきちんと読めているのかを確認するようにしています。また、マンツーマン英会話の題材として使ってみたりもしています。

Usborne First Encyclopedia シリーズ
1冊あたりの総単語数は7,000~8,000くらいです。

書かれている英文はシンプルで、中学レベルの文法知識で足ります。中には難しい単語も出てくるのですが、物語とはちがって意味を推測しやすいと思います。また、それぞれの項目で完結しているので読み飛ばしても気になりません。

多読については、いわゆる多読3原則として、(1)辞書は使わない、(2)分からないところは飛ばす、(3)つまらなくなったらやめる、というやり方が推奨されています。けれども、物語などストーリー性のある読み物の場合、このやり方ではフラストレーションを感じる人も多いようです。分からないまま読み進めるのが苦痛だからです。もちろんレベルを下げれば読み進めるのは簡単になりますが、そうすると内容が精神年齢と合わずにつまらないということになりがちです。

上記のシリーズは知的好奇心を刺激する内容になっており、大人が読んでもなかなか面白いと思います。子どもたちにも好評で、かなり早いペースで1冊を読み終えてしまった小学生もいます。やり方をいろいろ試しながら、学習メニューの1つとしてより多くの子どもたちに勧めていきたいと思っています。

4.オンライン英会話

昨年の年末メールでも計画としてお伝えしていたのですが、先日12月3日(木)のレッスンで、スカイプ(ビデオ電話)によるオンライン英会話を何人かの子どもたちに試してもらいました。

ご存知の方もおられるでしょうが、フィリピン人英語講師とのマンツーマン英会話を格安で提供するサービスがたくさん出ています。もちろん現状のマンツーマン英会話の代わりにしようという意図はありません。全く知らないフィリピン人の先生とオンラインで英語を話すということも、子どもたちにとって良い経験になるのではないかと考えてのことです。

20分のマンツーマン英会話が終わった後、子どもたちはいろんな感想を聞かせてくれました。多くの子どもたちから感じられたのは「悔しさ」です。おそらく、サイモンやジョンのサポートがないと、まだまだ思うように話せないという現実を知って悔しかったのだと思います。

ある生徒がこんなことを言っていました。

「○○が好きです」と答えたら、「Why?(なぜ?)」とすぐに聞き返された。「なぜって言われても好きなものは好きだから…。それを英語でどう言ったらいいのか分からない…。」と困っていたら、「Don’t be shy! (恥ずかしがらないで)」って言われた。シャイなわけじゃないのに、馬鹿にされたようで嫌だった。

この悔しさはよく分かります。「英語でうまく言えないだけで、考えがないとか、理解力がないわけではないのに…。」という過剰反応ぎみの悔しさです。テストだけのために英語を学んでいるなら別ですが、外国語を「使うこと」にトライしている人なら必ず経験するものだと思います。日本語を学んでいるサイモンも感じることがあると言っていました。ですから、子どもたちが悔しさを感じたことを知って、むしろ「よかったな」と思いました。この悔しさも語学学習の原動力だからです。

今後、この種のオンライン英会話をレッスンに取り入れるかどうかは、まだ検討が必要です。もっとテストをする必要もあるでしょう。ただし、子どもたちにとっては相当なインパクトがあったのは確かです。私たちとしても、いろんな発見があってよかったと思っています。

◆今後取り組みたいこと

1.中高生の例文集

現状、中学生にはオリジナルの基本英文プリントを、高校生には総合英語Forestという参考書の例文集を、暗唱用に使っています。それぞれ例文総数が850英文くらいのものです。中学、高校で必要な英文法がカバーされており、学校の成績アップにも役立っています。

ただし、暗唱を通じて英語の地力は身につくのですが、中高生の話す力を伸ばすという目的で編集されたものではないので、英会話における即効性という点では物足りないのも確かです。小学生向けの基本英文集でよい成果が出ているので、中高生にとって使う場面をもっとイメージしやすい例文集を作れないものかと考えているところです。

2.こんなことが言いたかったポスト(仮称)

上の件とも関連するのですが、生徒たち自身から例文のヒントを集めることを考えています。マンツーマン英会話の時に「こんなことを言おうとしたけど、うまく言えなかった」ということがあれば、それをカードに書いてポストに投函してもらうというアイデアです。

もちろん、カードを書いてくれた生徒にはアドバイスをするのですが、できればモデルとなる英文例を書き足したカードをみんなが自由に閲覧できるようにしたいと考えています。英会話サイモンズならではの面白い取り組みにできないものかと思案中です。

◆最後に

先日、インターネットで「ペーパースピーカー」なる言葉を目にしました。どうやら英語学習本のタイトルで使われている造語のようです。

「自動車教習所に通って運転免許も取得したけど、上手に車を運転できない」
のが「ペーパードライバー」なら、
「学校で何年間も英語を勉強したけど、英語を話せない」
日本人は「ペーパースピーカー」と呼べるのではないでしょうか。

と出版社のメッセージには書かれていました。

本の中身は知りませんが、この「ペーパースピーカー」という造語は、ややベタな感じはありますが、日本の英語教育の問題を分かりやすく示しています。

日本の英語教育は、「使える英語」を志向すると言いながら、最近になって「テストのために学ぶ」という傾向がさらに強まっています。残念ながら公教育には「ペーパースピーカー」問題の解決は期待できません。

私たち英会話サイモンズがやろうとしていることは、つまりは「子どもたちを英語のペーパースピーカーにしない」ということだと思います。そのためには、学校のテストや受験や英検にとらわれずに、「英語を使うこと」にどんどん挑戦することが大切です。

このような教室運営ができるのも、ひとえに皆さまのご支援のおかげです。
今年も本当にお世話になりました。
来年もまたよろしくお願い申し上げます。